2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「仮面の告白」三島由紀夫

純文学は現代小説のようなこれといったオチはないが、 それがまた小説と現実との間に絶妙で面白い感覚を生む。 それはそうと、そろそろ評論も読まないと読書バランスが…。

「砂の女」安部公房

世にも奇妙な物語にありそうな話。 面白い。 文章の比喩も素晴らしい。そして、エロティックだ。

「限りなく透明に近いブルー」村上龍

ドラッグや乱交パーティーをやっている人間をなぜここまで描写できるのか。 24歳でこれで新人賞受賞。 村上龍ってカンブリアで普通のおじさんみたいだが、すげぇ。

「向日葵の咲かない夏」道尾秀介

元サラリーマンで営業ではトップだったらしい著者。 ビジネスの世界で吸収した感性を味わえるかと思い、手に取った。 作中の出だしの部分や、小学生ではありえないほど大人びた言動に、 どうしても違和感を感じつつ、後半の現実にありえそうな猟奇的展開に、…

「芽むしり仔撃ち」大江健三郎

カミュのペストを思い出した。 大江もさすがに重量感のあるのを書く。 物書きの勉強になる。

「バタイユ入門」酒井健

さらっと流しながら読んだ。 バタイユの思想解説を期待していたが、ちょっと「入門」の意味合いが違い、 生い立ちの部分が強かった。 ただ、生き残る哲学や思想は、その人の生き抜いてきた環境や境遇が、 今のような豊かなものではないからこそ生まれるので…

「ペスト」カミュ

やはり、小説からその人の思想や哲学を読み取るのは難しい。 学生の頃に、まんまと触発されてドストエフスキーの作品に挑戦したが、 海外もの、特にこれらの古典的な西洋小説は、一文一文の意味がスッと頭に 入ってこない。それを、アマゾンのレビューみたく…

「知識ゼロからの哲学入門」竹田青嗣

カバーデザインは可愛らしくて少し恥ずかしいが、 中身は、30人の哲学者をピックアップした濃い内容。 「哲学なんて勉強して意味あんの?役立つの?」と周りからは言われそうだが、ではあなたが言うその「意味」「実用性」って何ですか?と返したい。 今の…

「大学受験に強くなる教養講座」横山雅彦

著者は有名な英語のロジカルリーディングの予備校講師。 幼馴染もこの講師の授業を受けていて、ロジカル、ロジカルと楽しそうだった。 本の内容は、教養講座というかなんというか、横山の好きな分野を 好きなように語っているという感じで、個人的にはそれほ…